2008年3月30日、YOSHIKIからの正式コメントが発表された。

「追加公演が決定後、今回の東京ドーム3DAYSのコンセプトに掲げたことは、3日間トータルで「攻撃再開2008I.V.~破滅に向かって~」を表現することです。ですから3日とも曲目、曲順を変えてコンサートを行なっています。」──YOSHIKI

機材トラブルに見舞われ、スタッフ&メンバーとも夜を徹して臨んだ初日、大幅な遅れと曲目のカットという憂いに見舞われながらも、どうしてもhideの映像とともにオーディエンスへ伝えたかった「ART OF LIFE」だけは、死んでもやりぬかなくてはと、ぶち切れながら叩ききったYOSHIKI。終わるとともに失神してしまったのは皆の知るところだ。

「ステージでhideと一緒になることの大変さ…そこだけはどうしても叶えたいという想いがあった。ただでさえ、僕には“倒れる”“キャンセル”というイメージが付きまとっているので、これはもう這ってでもやらないとという想いだった」とYOSHIKIは振り返る。

そもそも30分を越す奇跡の大曲「ART OF LIFE」と7分18秒のドラマを綴る「Silent Jealousy」、この2曲がYOSHIKIに要求するプレイ・パフォーマンスたるや、X JAPANの歴史上においても特筆すべき物量であった。実のところ、X JAPAN全盛期時代においてすら「あまりにツライからステージではやめよう」としていた作品なのだ。この2曲を初日からメニューに組み込み、それを叩ききったという部分においては、さすがにYOSHIKIも達成感を感じたところのようだ。

酸素カプセルにも入り、ビタミン注射も打ち、ユンケルも飲み(笑)、極端な睡眠不測を絶好の体調に切り替えて臨んだ2日目、3月29日(土) 東京ドーム ~無謀な夜~は、定刻から遅れること5分でスタート、驚異のフルセットがドームに響き渡り、感動と驚愕にも似た渦巻く感情に、5万人の絶叫と怒涛がいつまでもいつまでもこだますることになった。

バイオレットUKの登場、地上20メートルまで上がった世界初のドラムセットも披露され、その常識を逸脱した規模感とスケールの大きさに、生きる伝説をリアルタイムで体験する歴史的な夜が実現したのだ。
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