また、hideのシングルCDには、ライブステージと同様に思いも寄らない「遊び心」がふんだんに詰め込まれている部分からもアーティストhideの個性が手に取るように伝わってくる。 DISK 1「EYES LOVE YOU」のCDをプレーヤーに入れた途端、目を疑う。収録曲は2曲のはずがカウンターは「99」と表示される。 カウンターが「99」にたどり着くまでのある部分で、隠されたトラックが...。 その他、ジャケットの「ビジュアル」からも、hideのアーティスティックな一面をかいま見ることができる。 2枚のジャケットを並べてのぞきこむと「立体hide」が浮き上がってきたり、hideが昔、夢中になって集めた仮面ライダー カードをCDにも入れてしまおう!と、hide with Spread Beaver版「怪人カード」を封入したり... hideは「シングルCD」の可能性を遙かに 超えた作品を発信してきた。
hide永眠後、日本のロックアーティストとしては初となる記念館「hide MUSEUM」が横須賀にオープン。 5年間という時を経て、35万人が来場したhide MUSEUMは、2005年9月25日に閉館することが決定した。 この映像作品は、hideが残した「音」と「メッセージ」を後世に伝えてゆこうというコンセプトから多数開催されてきた、hide MUSEUMの歴代イベントや、韓国、国立代々木競技場第一体育館で開催されたhide FILM GIG他、鮮烈に記憶に残る歴史的イベントの数々を映像で振り返りながら、1998年に行われた「hide with Spread Beaver appear!!"1998 TRIBAL Ja,Zoo"」当時にタイムスリップをしてゆくというもの。 hideが実現したかったこと、hide with Spread Beaverのメンバーがhideの意志を受け継ぎ、伝えたかったことを映像を通して改めて感じてほしい...。 ロックアーティスト" h i d e "は、色あせることなくこれからも永遠に記憶の中で生き続けてゆく...。
'97日本のロック界に数々の伝説と記録を残したバンド"X JAPAN"が解散。 その後も立ち止まることなく「hide with Spread Beaver」としてソロ活動を再スタートしたhide。 のちに自己最高の大ヒットを記録した「ROCKET DIVE」のレコーディングスタジオで、hideは子供のようにはしゃぎながらこう言った。「98年はアルバム出して、ツアーやるよっ...」
1998年5月2日 この言葉を残したまま、hideは突然 空に旅立ってしまった。
hideに関わる誰もが行き場のない悲しみを胸にいだいていた中、hide with Spread Beaverのメンバーであり、 hideの楽曲の共同プロデューサーであるI.N.A.を中心に制作途中であった3rd ALBUM「Ja,Zoo」を完成させた。
そしてhideがもう一つやりたかったこと、それは「Ja,Zoo」をひっさげての全国ツアーだった。 それを実現させるべく、hideの意志を受け継いだhide with Spread Beaverのメンバーにより全国ツアーが敢行された。